2010年5月のNews

新作 "How I Spent My Summer Vacation" あれこれ(5/28)

 

3月下旬にスタートした主演作の撮影はベラクルス州政府の大いなる協力のもと順調に消化してるらしく、終わったか間もなく終わるというところらしい。らしい、というのは同じメキシコはベラクルス州で作った「アポカリプト」とちがいあまり情報が入ってこないのだ。(メキシコ発信のファンの間では有名なサイトmelsmegafans.comでさえもこれに関しては更新が少ない)おそらく撮影地が政府の管轄である刑務所内という閉鎖的なロケーションのせいだろう。

それでも2、3大きなニュースではないが、以下にまとめておく。

 

・Variety誌によるとこの作品はいまのところほぼ完全にインディ映画になるだろう。ヨーロッパ、オセアニア、アジアでの配給は全てロンドンのIcon Entertainment Internationalがうけおい、アメリカ圏は製作もかねているIcon Productionsが行なうと正式にアナウンスされた。公開は2011年春頃。


Daniel Gimenez Cacho plays the boss of the prison
Daniel Gimenez Cacho plays the boss of the prison

・共演俳優ダニエル・ヒメネス・カチョDaniel Gimenez Cacho(「バッド・エデュケーション」「イノセント・ボイス」など)のコメント -- この映画に出演できて大変満足していると話す有名なスペイン出身の俳優。なぜなら過去、神父や司祭といった役柄が印象的な彼の初めてのアクション映画だということで撮影を通じてたくさんおもしろい経験をしたという。

「撮り終えるまで残すところあと3週間だけど、いまのところとても快調だ。主に今年の始めに刑務所内に空きを作ってそこにカメラを入れてとってるんだが非常にリアルな監獄の映像をお見せできるだろう。

実際に大勢の元囚人をキャストに組み込んでる。そういう小さなディテールが刑務所という特別な雰囲気を作るのを助けている。この監獄の設定は国境のティファナにあった監獄を模したものなんだ。前の大統領ヴィセンテ・フォックスが閉鎖しちゃったんだが。私の役柄はその監獄のすべてを支配してるボスというわけさ」

つまりメル・ギブソン演じる捕まってこの監獄に新入りとなった運び屋の敵役ということだ。

「この撮影をとても楽しんでいる。初めてのアクション映画だし、それをメル・ギブソンと共に作るなんてこれ以上のいいことがあるかい?!」

なお、その他の俳優もほとんどメキシコ人で占められている。

Mel enjoys Veracruz walking
Mel enjoys Veracruz walking

・メルはベラクルスでの滞在をとても楽しんでいる。彼にとっては2006年の「アポカリプト」で既になじみの土地でもあるわけだが、噂によるとここに家を持とうとしてるくらいここが気に入ってるようだ。オフの日に不動産に詳しい人物と郊外の物件を見に行ってるという。候補としては撮影中、2軒の家を借りているCosta De Oroという海辺のコロニーがいたくお気に入り。メルはここや、ベラクルスを邪魔されることなく歩くことができる。人々は素朴で笑顔で接してくれる。メル曰く「ここの人たちと仲良くするためにももっとスペイン語が話せるようにしなくっちゃね」

 

・4月には、重要なキャストである少年役のKevin Hernándezとテイクを撮る。この少年はメルに人生で大切なものを教えるのだ。そして最後にはメルはゴミ収集車に隠れて脱走を果たす....。

 

・下の動画は当地のTV局から。メルよりスペイン語が得意な息子2人とスタッフと。セットの様子もほんの少し見られる。

 

Do you like Veracruz?

"Sure! I love it, my kids love it ..."

 
It was at a popular restaurant in the suburbs of Veracruz, Boca del Rio, where the reporter Nacho Gomez talked with actor Mel Gibson. 
Gibson revealed his fondness for this beautiful state and also spoke about the filming that is taking place in Ignacio Allende prison.

"I am very happy to be here, we had a great time while filming the previous movie, Apocalypto, and of course we came back. The governor was very kind to us and I think that shooting the movie here is good for the city, because it helps to create jobs, "said the actor.

In an exclusive interview with Televisa - Veracruz, Gibson commented on when "How I spent my summer vacation" will be ready for release.

"Maybe in nine months, maybe a year..." 

中国版「ハート・オブ・ウーマン」リメイクにゲスト出演?! (5/3)

 

Hangzhou Dailyが4月終わりに伝えたところによると、2000年に公開されヒットしたメル・ギブソン、ヘレン・ハント主演のロマンティックコメディWhat Women Wantのチャイニーズバージョンの企画が進行中。北京に本拠を置く配給会社Polybonaが中国版脚色の権利を買ったもので監督は陳大明Chen Daming。監督及び主演に決まったアンディ・ラウAndy Lauの希望でメルをゲストとして招き、出演してもらうべく現在話し合いをしてるという。

もしメルが出るとしてその役柄は不明だが新しく設定した役とのこと。中国版リメイクは90%オリジナルと同じストーリーでラウの相手役としてファン・ビンビンFan Bingbing、 そしてこれまた役は不明だがコン・リーGong Liと出演交渉中で2週間以内にキャストは決まるはずだと監督の弁。記事では製作会社のボスでもあるメルは、常々中国のマーケットは重要であり、自分の映画が中国語で作られることに大きな関心を寄せていると伝えている。もちろん出演が実現すればメルにとって初めての中国語映画出演になる。

 

メルが出ないにせよ、この企画私も興味あり。今度は中国語かぁ〜(漢字苦手)。

Mel on the COVER

BRAVEHEART

Happy 15th Anniversary

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Variety, USA 1995
Variety, USA 1995

新しい年を迎えた。2010年。皆様におかれてもさらに良き年になりますよう。

日付けは1月2日になってるが、もう3日。1月3日と言えばメル・ギブソンの誕生日。「おめでとう、メル!」のついでに毎年この日に新年のご挨拶をしてる(^^)。

 

メル・ギブソンのファンサイトを運営する私にとっては、今年は楽しみが多い。公開を控えた2本の主演映画、監督するのが決まってるもの1本、春頃開始の主演作1本と久方ぶりに映画人メルがおおいに動く。できるだけ追っていきたいと思うが、また今年はたった4ページから初めた本サイトの10周年、さらにWhat Women Want 「ハート・オブ・ウーマン」のロスアンジェルスプレミアに幸運にも参加でき、幸運にも生身のメルギブソンに会えた記念すべき出来事の10周年も迎える。

10周年?! なんてこと、紀行文はそのうち書きます...などと言いつつ忙しさにかまけ、さぼってたら10年! 最近ひとしお思う。地球の自転が実は密かに速くなってるんじゃないかと....大昔古代マヤ人が予言してたのはこの事じゃないかと。しかし嘆いても仕方ない。自転は停まってくれないだろうし、やることはいっぱい。せめて10周年記念として上記プレミア紀行文でもアップしよう。

 

さて去年の暮れ続けてジャンルは同じ恋愛ドラマになるだろうが、全く毛色の違う2本を観た。ひとつは鑑賞券を得て久しぶりの劇場でロードショウとして、サンドラ・ブロック主演The Proposal「あなたは私の婿になる」を楽しんだ。

S・ブロックは好きな女優の一人だ。いったい美人なのかセクシーなのかよくわからない雰囲気が気に入ってる。コメディでは笑わせてくれるし、筋肉質に近い体つきに見えるがグラマラスなのもいい。

やり手のカナダ人キャリアウーマンがヴィザの更新ができないため、とっさに部下の若い男との偽装結婚を思いつき、彼の実家に行くはめになりドタバタが始まる。大都会シカゴからおおらかなアラスカに行くくだりは傑作。そこに行って部下の実家が土地の素封家でお屋敷のような家を見て驚くブロックの演技も最高。

しばらく見ればもう結末は推して知るべし。アメリカのロマンチック・コメディなら複雑な筋立てなし、不幸な結末なし、スピーディな演技とファニーな台詞、一人か二人の意地悪な妨害役...と約束通りの展開で、それでもブロックのうまいコメディエンヌぶりがおおいに笑いを誘い、ハンサムな相方、ライアン・レイノルズがちょっとすっとぼけた人のいい役回りで、あれよあれよと言う間に二人は本物の恋に陥る。ところでこのレイノルズ、確かにいわゆるイケメンで日本の女の子好みのように感じられたが、残念、私の好みじゃない。40歳くらいになったらどうかな。

安心して座席に身を預けられる映画の典型だ。問題提起や意識を刺激される事もあまりない。単純に楽しむ映画。この手の映画はアメリカならではだろう。アメリカの観客のためのアメリカ的ロマンスもの。以下に書くフランスの恋愛映画なんてきっとアメリカじゃはやらないだろう。

 

1962年フランス/イタリア合作 Le Repos Du Gerriere 「戦士の休息」。すでに別れてはいたが、妻だったブリジット・バルドーを主演に迎えたロジェ・バディム監督作品。同じ恋に陥っていく男女を描いてもこうも違うのかとあらためてフランス映画の妙を見せつけられた思い。この映画は昔一度劇場で見て、BB(ベベ)のふくれっ面の愛らしさにうっとりし、音楽の美しさに魅了されたのを覚えてて、今回ふと思い出しレンタルしたのだが、当時「戦士の休息」(原題通りの訳)と言うタイトルの意味するところが当時よくわからなかった。

偶然に出会った男に惹かれ一緒に暮らし始めるが、この男が何か病理的な暗さを持ち、不実なのだ。フランス映画、特に恋愛ものはアメリカの言ってみればわかりやすく結末まで読めてしまうようなプロットの作りよりも、なぜだかわざわざこちらをイライラさせるような演出や脚本になってる事が多い。実はそういうところも含めてフランス映画が好きなのだが、アメリカ的ストーリー展開に慣れてしまうと、とても不自然に感じられるかもしれない。

しかし実際の男女の心の機微とは単純なものではないし、はたからみれば不自然な行動や言動がつきものだ。この映画もそういう意味では単純でなく自然でない。つまり二人は知ってか知らずか心理的駆け引きをしてるのだ。駆け引きというより戦い。男が勝ってるように見えてその実、最後に笑うのは女。イタリアの廃墟の中で最後にBBにすがりついて愛を乞う男に対し、長い金髪を風になびかせ泰然と微笑むあのラストシーンがまさに戦い終えた戦士の休息なんだろう。つまり休息であってまだ戦いは続く...と匂わせる。男女の心の機微は尽きない。

2つの全く毛色の違う恋愛映画を見終わって、2つともそれなりに楽しめるが、私にとって心に残り、刺激を受け、女主人公になった妄想を楽しめるのは古くても不自然でも「戦士の休息」のようなフランス映画だなとあらためて認識した次第。

 


 

Last updated 10/23,2015

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