2009年1月


寒中御見舞い & メルの近況など....(1/29)

寒中、皆さんインフルエンザなどにかかってませんね。お元気ですか?風邪もひかず元気なんだけどあまりのスローペース更新に我ながらあきれる。newsならぬoldsになりがちなありさまだが今年もよろしく。まずは最新ニュースから;

 

その前に ー 実は去年の暮れからヒヤヒヤしてたことがある。政治/歴史的な考察は長くなるのでこの際措くが、イスラエルのガザ攻撃が激しくなり、ガザ側の死傷者が増えるにつれ、そしてその中に少なくない子供の数を見るにつけ、メルの中のデーモンが怒りのシグナルを発し、やけ酒をあおりあげく再び夜のハイウェイをぶっ飛ばしたりしないかと。私の見解はメルはあくまで反ユダヤ主義などに代表される特定の政治信条を標榜してるのではなく、戦争そのもの、そして戦闘員じゃない普通の人々が侵略や戦争にまきこまれ、特に子供が犠牲になることに怒りを表すということ。戦争に限らない。子供が対象になった犯罪に対しても。つまり多くの人々と同じように理不尽なことに怒るのだ。私たちと変わらない。でも彼が「あのメル・ギブソン」である限り、あらゆる言動や感情の発露もにぎにぎしくメディアにとりあげられてしまう。

イスラエルが撤退を決めるまで怒り、悶々としてたと思うし、内輪では議論を吹っかけたりしてたはずだが表向きは今回は静かで新しい仕事に打ち込んだりしてるニュースを読んで笑い事じゃなく幾分ほっとした年始だった。

 

さてその新しい仕事だが;映画ではなく、ミュージックビデオの製作と演出。ロシア出身のライター=シンガー=ピアニスト、オクサーナ・グリゴリエヴァ(Oksana Grigorieva)はメルの製作会社の音楽部門であるIcon Musicと去年正式契約して、今回メキシコシティに飛びメルの指揮のもと首都の古い建物、例えば最近閉鎖されたシネ・オペラ・シアターなどで撮影し、ミキシングを「アポカリプト」でも使用したスタジオで行なった。これだけだとビッグニュースというほどじゃないんだが実はこれには伏線があるのだ。

話は去年の夏、ボストンでの新作"Edge Of Darkness"撮影時にさかのぼる(撮影は去年の11月末に完了。現在ポスト・プロダクション中)

 

ある日突然いっせいにアメリカ中のゴシップサイトやセレブサイトにメルとオクサーナ嬢が一緒にいる画像がスクープされ、この女性が何者か、なぜメルのトレイラーから出て来たのか、あげくの果てに「とうとうメルも長年の結婚生活に終止符を打ったのか!!!!!」なんていうショッキングかつ扇情的な見出しまで。はじめは笑ってたが、メルの離婚慰謝料は900万ドル?!!など、どっからそんな憶測が出て来たのやら、あんまりしつこいのでいろいろ調べ打診したら、彼女はミュージシャンで契約上のミーティングのためにボストンを訪れていただけのこと。トレイラーには他にもIcon Musicのスタッフもいたし。メルはパブリストを通じて「自分は離婚はしてないし、するつもりもない」とすぐコメントも出している。でも確かにゴシップのネタになってもふしぎじゃないほどオクサーナ嬢は美人でモデルみたいにスタイル抜群。しかもメルが評するにその音楽もワンダフル!とのこと。ジャンルとしてはクラシックに分類されるらしいが、スペイン語記事をむりやり翻訳して思うに、どうもモーツァルトをフィーチャーし、かつ地球保護のメッセージを織り込んだ主に教師のためのソフトみたいなコンセプト...らしい(?)。

 

 

 

そして左の写真が製作現場の画像。メルはまたヒゲを伸ばしてる。英語ではこういうのをgoatie(ヤギひげ)というらしいが、以前の元イラク大統領風モジャモジャよりはましだとするも、何か役柄のためでない限りメルにはヒゲを生やしてほしくないとわめくファンも多い(^^)。私はどっちでもいいが何より元気そうなのがいちばん。でも待って。メキシコシティといえばかなり標高が高いところにあるよね。1月だよね。北半球だよね。熱中するとすぐどこでもシャツを脱いじゃうメルだけど寒くないのかな...すぐ脱いじゃうから今でもパパラッチのかっこうのネタになる(^^;)。

 

 
追記:結局メルとオクサーナはただのプロデューサーとミュージシャンの関係ではないことが間もなくわかったわけだが、2006年の夏からメルと長年の伴侶であったロビン夫人がすでに別居してたという事実はメルの口から聞くまで、ほとんどの人は知らなかったようだ。なんとなく憶測はしてたし、今から見るといろいろ兆候はあったように思う。それでもメルは離婚を望んでいたわけではないらしいが、2009年春オクサーナがメルの子供を妊娠してるというニュースと前後して夫人の方から離婚届が出され、メルも認めたことは周知。早い話が3年間も別居を隠し通したメルにだまされたってこと(^^)。 

我がmel-at-carinya.comのスタンスとしては、メルとロビンさんから出された「離婚調停のプロセスは公表するつもりはないので、私たちのプライバシーをどうか尊重してほしい」というメッセージに則って彼らもしくはメルが語ったこと以外はあれこれ書くつもりはない。単純に調停が早く片付き、ふたりがそれぞれ独身になってまた幸せを掴んでくれればいいと願うだけだ。少なくともメルは今オクサーナといて幸せそうに見える。そしてオクサーナはメルが惚れ込んだアーティストでもあるので、その部分の掘り下げはしてみてもいいかな、と思ってる(2009 11月記) 

Photo gallery - Mel directs music video in Mexico

 

Mel on the COVER

BRAVEHEART

Happy 15th Anniversary

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Variety, USA 1995
Variety, USA 1995

新しい年を迎えた。2010年。皆様におかれてもさらに良き年になりますよう。

日付けは1月2日になってるが、もう3日。1月3日と言えばメル・ギブソンの誕生日。「おめでとう、メル!」のついでに毎年この日に新年のご挨拶をしてる(^^)。

 

メル・ギブソンのファンサイトを運営する私にとっては、今年は楽しみが多い。公開を控えた2本の主演映画、監督するのが決まってるもの1本、春頃開始の主演作1本と久方ぶりに映画人メルがおおいに動く。できるだけ追っていきたいと思うが、また今年はたった4ページから初めた本サイトの10周年、さらにWhat Women Want 「ハート・オブ・ウーマン」のロスアンジェルスプレミアに幸運にも参加でき、幸運にも生身のメルギブソンに会えた記念すべき出来事の10周年も迎える。

10周年?! なんてこと、紀行文はそのうち書きます...などと言いつつ忙しさにかまけ、さぼってたら10年! 最近ひとしお思う。地球の自転が実は密かに速くなってるんじゃないかと....大昔古代マヤ人が予言してたのはこの事じゃないかと。しかし嘆いても仕方ない。自転は停まってくれないだろうし、やることはいっぱい。せめて10周年記念として上記プレミア紀行文でもアップしよう。

 

さて去年の暮れ続けてジャンルは同じ恋愛ドラマになるだろうが、全く毛色の違う2本を観た。ひとつは鑑賞券を得て久しぶりの劇場でロードショウとして、サンドラ・ブロック主演The Proposal「あなたは私の婿になる」を楽しんだ。

S・ブロックは好きな女優の一人だ。いったい美人なのかセクシーなのかよくわからない雰囲気が気に入ってる。コメディでは笑わせてくれるし、筋肉質に近い体つきに見えるがグラマラスなのもいい。

やり手のカナダ人キャリアウーマンがヴィザの更新ができないため、とっさに部下の若い男との偽装結婚を思いつき、彼の実家に行くはめになりドタバタが始まる。大都会シカゴからおおらかなアラスカに行くくだりは傑作。そこに行って部下の実家が土地の素封家でお屋敷のような家を見て驚くブロックの演技も最高。

しばらく見ればもう結末は推して知るべし。アメリカのロマンチック・コメディなら複雑な筋立てなし、不幸な結末なし、スピーディな演技とファニーな台詞、一人か二人の意地悪な妨害役...と約束通りの展開で、それでもブロックのうまいコメディエンヌぶりがおおいに笑いを誘い、ハンサムな相方、ライアン・レイノルズがちょっとすっとぼけた人のいい役回りで、あれよあれよと言う間に二人は本物の恋に陥る。ところでこのレイノルズ、確かにいわゆるイケメンで日本の女の子好みのように感じられたが、残念、私の好みじゃない。40歳くらいになったらどうかな。

安心して座席に身を預けられる映画の典型だ。問題提起や意識を刺激される事もあまりない。単純に楽しむ映画。この手の映画はアメリカならではだろう。アメリカの観客のためのアメリカ的ロマンスもの。以下に書くフランスの恋愛映画なんてきっとアメリカじゃはやらないだろう。

 

1962年フランス/イタリア合作 Le Repos Du Gerriere 「戦士の休息」。すでに別れてはいたが、妻だったブリジット・バルドーを主演に迎えたロジェ・バディム監督作品。同じ恋に陥っていく男女を描いてもこうも違うのかとあらためてフランス映画の妙を見せつけられた思い。この映画は昔一度劇場で見て、BB(ベベ)のふくれっ面の愛らしさにうっとりし、音楽の美しさに魅了されたのを覚えてて、今回ふと思い出しレンタルしたのだが、当時「戦士の休息」(原題通りの訳)と言うタイトルの意味するところが当時よくわからなかった。

偶然に出会った男に惹かれ一緒に暮らし始めるが、この男が何か病理的な暗さを持ち、不実なのだ。フランス映画、特に恋愛ものはアメリカの言ってみればわかりやすく結末まで読めてしまうようなプロットの作りよりも、なぜだかわざわざこちらをイライラさせるような演出や脚本になってる事が多い。実はそういうところも含めてフランス映画が好きなのだが、アメリカ的ストーリー展開に慣れてしまうと、とても不自然に感じられるかもしれない。

しかし実際の男女の心の機微とは単純なものではないし、はたからみれば不自然な行動や言動がつきものだ。この映画もそういう意味では単純でなく自然でない。つまり二人は知ってか知らずか心理的駆け引きをしてるのだ。駆け引きというより戦い。男が勝ってるように見えてその実、最後に笑うのは女。イタリアの廃墟の中で最後にBBにすがりついて愛を乞う男に対し、長い金髪を風になびかせ泰然と微笑むあのラストシーンがまさに戦い終えた戦士の休息なんだろう。つまり休息であってまだ戦いは続く...と匂わせる。男女の心の機微は尽きない。

2つの全く毛色の違う恋愛映画を見終わって、2つともそれなりに楽しめるが、私にとって心に残り、刺激を受け、女主人公になった妄想を楽しめるのは古くても不自然でも「戦士の休息」のようなフランス映画だなとあらためて認識した次第。

 


 

Last updated 10/23,2015

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