2008年8月

ボストンから..その1(8/22)

撮影が先週から始まっているEdge Of Darkness、まず新たにキャスティングされた顔ぶれから。

Danny Huston。名匠ジョン・ヒューストン監督を父に、女優アンジェリカ・ヒューストンを姉に持つ1962年生まれの俳優。90年代には3本監督もこなしている。出演作に「アビエイター」、ニコール・キッドマン主演「記憶の棘」など。1997年メルのIcon製作「アンナ・カレーニナ」にも。新作での役名はベネット。

 

お次は若いカナダ出身のShawn Roberts。あまり知られてないがアメリカ圏では既にたくさんのTVシリーズ出演で有名だとのこと。映画ではジョージ・A・ロメロ監督のホラーに度々主演してて間もなく新作「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」が本邦でも公開予定。Edge Of Darknessでの役名はバーナム。

 

こうやって主なるキャストを見てくると....なんとなく骨太で、タイトルじゃないけどエッジの効いたピーンとした映画が浮かんでくるんだけどどうだろう。ちょっと重めでね。

さてメルはというと、ボストンのメディアではさっそくどこそこに出没といったゴシップが流れてて、先週はBack Bayにあるボーリング場でいっぱいストライクを出して一汗かいた。そこでメルいわく「ボーリングはこれの前に1回しかやってないんだ。やってみると面白いよね」それにしちゃなかなか筋がいいと言われてご機嫌だった。記念にピンにしっかりサインをしてあげたそうな。

その後Ladder地区にある有名なレストランMantraにパブリシストやアシスタントを伴い、地元新聞によると「さっそく4杯の酒をオーダー。すわっ、メル飲酒癖は治らずか?!」なんて早とちりの迷惑なレポを書かれてる(^^;) メルは仲間のために注文しただけで自分はアルコールは飲んでない。2年前踏んだドジがどこへ行っても尾を引くのはしょうがないとしても、そんなどうでもいいこと書くより映画のことを詳しく取材してほしいなと思ったり。でもおかげでメルの体をしぼって撮影に臨んでいると分かるすてきな写真が手に入ったりするので痛し痒し....。(写真はボーリング場で、そこのスタッフと)

 

さらにこんな逸話も。「聞くところによると、ある日のリハーサルのランチ小休止の時、メルはクルーとともに近くの庶民的なパブJ.J.Foley'sにおもむき、我々にはおなじみのまるで普通のビジネスランチをパクついてた....店のスタッフいわく、メルはまるで地元の人間のように地に足の着いた雰囲気で現れたよ、とのこと...」いつものことながら、撮影地ではごく庶民的なメルだ。

 

Bojana Novacovic in "Solo" 2006
Bojana Novacovic in "Solo" 2006

新作でのメルの娘役の女優は.....(8/1)

 

現在ボストンで撮影中の新作Edge Of Darknessでかなり重要なキャラクターである娘の役をやる女優は.....私も含めてたぶんほとんどの人が知らない思うが、なんと偶然なことにメルの母校オーストラリアのニューサウスウエールズ大学付属、国立演劇芸術学院(NIDA)出身、つまりメルの後輩に当たる。セルビア系オーストラリア人のBojana Novakovic(ボヤーナ・ノヴァコヴィッチと読むんだと思う)はオーストラリアや母国セルビアの主に独立系の小品とTVシリーズに出演してるが、最近来年公開予定のウィル・スミス主演の新作スリラーやサム・ライミ監督の新作ホラーなどをとり終わっている。これからが大いに楽しみな27歳の知的で美しい面立ちの女優だ(やっと見つけた画像は2006オーストラリア映画"Solo"から)。メルと共に父娘役で映画のプロット上かなり重要なシーンがあるらしいので、これまた出来上がりが大いに楽しみだ。

 

なお撮影地ボストンでは現地オフィスが開設され7月にすでにエキストラを募っている。現在まだ最適なロケーションとキャスティングを続行中で、撮影は半ば頃から開始、約4ヶ月間の撮影行程の予定。

 

Raging Bull vs. Mad Max!? デニーロが参加か(8/1)

 

BIG NEWS! 撮影ご当地ボストンの大新聞Boston Heraldのオンライン版によると、ずっと極秘のうちに進められていたらしいが、まもなくRobert De Niroがサインするらしい。実現すればすごい取り合わせ...メルもデニーロもそのスタイルはちがうけど狂気めいた役はお手のもの。で、どうもこの映画は英語で言うところのcreepy thriller。だったらメルとデニーロの取り合わせはクールじゃない?もっともクリーピーさで競うなら先輩デニーロには負けるかも(^^;)

彼の役どころはアナウンスされてないけど、おそらくオリジナルTVシリーズでジョー・ドン・ベイカーが演じたCIAエージェントのダリウス役ではなかろうかと推測されている。それしか考えられないと。う〜〜ゾクゾクしてきた。

 

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Mel on the COVER

BRAVEHEART

Happy 15th Anniversary

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Variety, USA 1995
Variety, USA 1995

新しい年を迎えた。2010年。皆様におかれてもさらに良き年になりますよう。

日付けは1月2日になってるが、もう3日。1月3日と言えばメル・ギブソンの誕生日。「おめでとう、メル!」のついでに毎年この日に新年のご挨拶をしてる(^^)。

 

メル・ギブソンのファンサイトを運営する私にとっては、今年は楽しみが多い。公開を控えた2本の主演映画、監督するのが決まってるもの1本、春頃開始の主演作1本と久方ぶりに映画人メルがおおいに動く。できるだけ追っていきたいと思うが、また今年はたった4ページから初めた本サイトの10周年、さらにWhat Women Want 「ハート・オブ・ウーマン」のロスアンジェルスプレミアに幸運にも参加でき、幸運にも生身のメルギブソンに会えた記念すべき出来事の10周年も迎える。

10周年?! なんてこと、紀行文はそのうち書きます...などと言いつつ忙しさにかまけ、さぼってたら10年! 最近ひとしお思う。地球の自転が実は密かに速くなってるんじゃないかと....大昔古代マヤ人が予言してたのはこの事じゃないかと。しかし嘆いても仕方ない。自転は停まってくれないだろうし、やることはいっぱい。せめて10周年記念として上記プレミア紀行文でもアップしよう。

 

さて去年の暮れ続けてジャンルは同じ恋愛ドラマになるだろうが、全く毛色の違う2本を観た。ひとつは鑑賞券を得て久しぶりの劇場でロードショウとして、サンドラ・ブロック主演The Proposal「あなたは私の婿になる」を楽しんだ。

S・ブロックは好きな女優の一人だ。いったい美人なのかセクシーなのかよくわからない雰囲気が気に入ってる。コメディでは笑わせてくれるし、筋肉質に近い体つきに見えるがグラマラスなのもいい。

やり手のカナダ人キャリアウーマンがヴィザの更新ができないため、とっさに部下の若い男との偽装結婚を思いつき、彼の実家に行くはめになりドタバタが始まる。大都会シカゴからおおらかなアラスカに行くくだりは傑作。そこに行って部下の実家が土地の素封家でお屋敷のような家を見て驚くブロックの演技も最高。

しばらく見ればもう結末は推して知るべし。アメリカのロマンチック・コメディなら複雑な筋立てなし、不幸な結末なし、スピーディな演技とファニーな台詞、一人か二人の意地悪な妨害役...と約束通りの展開で、それでもブロックのうまいコメディエンヌぶりがおおいに笑いを誘い、ハンサムな相方、ライアン・レイノルズがちょっとすっとぼけた人のいい役回りで、あれよあれよと言う間に二人は本物の恋に陥る。ところでこのレイノルズ、確かにいわゆるイケメンで日本の女の子好みのように感じられたが、残念、私の好みじゃない。40歳くらいになったらどうかな。

安心して座席に身を預けられる映画の典型だ。問題提起や意識を刺激される事もあまりない。単純に楽しむ映画。この手の映画はアメリカならではだろう。アメリカの観客のためのアメリカ的ロマンスもの。以下に書くフランスの恋愛映画なんてきっとアメリカじゃはやらないだろう。

 

1962年フランス/イタリア合作 Le Repos Du Gerriere 「戦士の休息」。すでに別れてはいたが、妻だったブリジット・バルドーを主演に迎えたロジェ・バディム監督作品。同じ恋に陥っていく男女を描いてもこうも違うのかとあらためてフランス映画の妙を見せつけられた思い。この映画は昔一度劇場で見て、BB(ベベ)のふくれっ面の愛らしさにうっとりし、音楽の美しさに魅了されたのを覚えてて、今回ふと思い出しレンタルしたのだが、当時「戦士の休息」(原題通りの訳)と言うタイトルの意味するところが当時よくわからなかった。

偶然に出会った男に惹かれ一緒に暮らし始めるが、この男が何か病理的な暗さを持ち、不実なのだ。フランス映画、特に恋愛ものはアメリカの言ってみればわかりやすく結末まで読めてしまうようなプロットの作りよりも、なぜだかわざわざこちらをイライラさせるような演出や脚本になってる事が多い。実はそういうところも含めてフランス映画が好きなのだが、アメリカ的ストーリー展開に慣れてしまうと、とても不自然に感じられるかもしれない。

しかし実際の男女の心の機微とは単純なものではないし、はたからみれば不自然な行動や言動がつきものだ。この映画もそういう意味では単純でなく自然でない。つまり二人は知ってか知らずか心理的駆け引きをしてるのだ。駆け引きというより戦い。男が勝ってるように見えてその実、最後に笑うのは女。イタリアの廃墟の中で最後にBBにすがりついて愛を乞う男に対し、長い金髪を風になびかせ泰然と微笑むあのラストシーンがまさに戦い終えた戦士の休息なんだろう。つまり休息であってまだ戦いは続く...と匂わせる。男女の心の機微は尽きない。

2つの全く毛色の違う恋愛映画を見終わって、2つともそれなりに楽しめるが、私にとって心に残り、刺激を受け、女主人公になった妄想を楽しめるのは古くても不自然でも「戦士の休息」のようなフランス映画だなとあらためて認識した次第。

 


 

Last updated 10/23,2015

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