Mad Max マッドマックス (1978)

オーストラリア/アメリカ公開1980年/日本公開1979年/93分

CREDITS
監督..................ジョージ・ミラー
製作・原案........バイロン・ケネディ、ジョージ・ミラー
脚本..................ジェイムズ・マッコーズランド、ジョージ・ミラー
撮影..................デヴィッド・エグビィ
音楽..................ブライアン・メイ
編集..................トニー・ピーターソン、クリフォード・ヘイズ

 

CAST
Mel Gibson.................警官マックス・ロカタンスキー
Joannne Samuel.........マックスの妻ジェシィ
Hugh Keays-Byrne.......バイクギャングのボス、トウカッター
Steve Bisley.............マックスの同僚ジム・グース
Roger Ward...............マックスの上司フィフィ・マカフィ
Vincent Gil................暴走族の一人、ナイトライダー
Tim Burns.................バイクギャングの一人、ジョニーボーイ
Geoff Parry...............同ババ
Paul Johnston.............同カンダリーニ

MINI STORY
ハイウエイにのさばる乱暴者を取り締まる追跡専門(インターセプター)警官マックス。その運転技術は抜群で、上司は彼を手放そうとしない。マックスは暴走軍団のリーダー、トウカッターの恨みをかい、親友で同僚のグースが殺されるに及んで休職し、妻子と共に旅に出る。だがここにも暴力の魔の手がのび、目を離したすきに家族が餌食になってしまった.....目には目を、マックスは復讐の鬼と化し特別仕様の車を駆って一人で暴走族を倒していく......

 

 

NOTES
私はこれを劇場公開で見てこの時はじめてメルギブソンの存在を知ったわけだが、はっきりいってメルの引力よりも、この映画自体というかこの映画の暴力性と車達とそのアクションの凄まじさに圧倒されたのを思い出す。(パンフレットによれば、リーダー役以外は本物の暴走族を起用したとある!もちろんスタントは別だろうがリアルなわけだ)
そしてカーアクションやカーチェイス物はすでに珍しいものではなくなっていたが、そういうのとはちょっと違う。非常に論理的あるいは冷徹な視点で作られたという感触、それでいて、いやそれだからこそ見る側の感情に訴えて、深い恐怖を呼び起こす作用を持っている。荒唐無稽なホラーではなく、実は日常的な戦慄感。車文化で交通事故も半端ではないらしいオーストラリア人の身近なテーマなのだ。
日本ではこんな理屈には頓着なしで、とにかくかっこいいという事で特に車好きの男の子の間で大モテだった。たぶん暴走族もこの頃から増えたんじゃないかな。メルが着てたような黒レザーなんかもちょっと流行ってた。
そうそうメルが初来日して愛嬌を振りまいていたのも思い出す(よくよく考えてみると、他ならぬこの来日がメルの初めての海外遠征になる。つまりアメリカより早くメルは日本で人気が出たことになる)。日本だけじゃなくこの映画はアメリカを除いて全世界で予想以上の興業をやってのけ、オーストラリア映画ここにあり!という大看板を打ち立てた。

 

なおアメリカではオーストラリア訛りが嫌われて映画もビデオもアメリカ人俳優によって吹き替えられてしまった。だがメル映画を分析したJohn McCartyによると「一部分、たとえばマックスとグースの会話が重なるようなところは吹き替えられずに彼等の言葉が聴ける...」とあるんだが。なんとかオーストラリアのオリジナル版を手に入れたいと思っている。
追記:2001年ようやくオリジナルのオーストラリア英語版がDVDで発売された

メルとミラー監督との初めての出会いは語り草。オーディションの1週間前にバーで3人を相手に喧嘩してかなりひどいダメージを受けたその顔は、まさに「マックスのイメージにぴったり」だった。

 

 

QUOTES
「言ってみれば芸術作品にはなり得ないが、上等なB級映画の見本だね」___メル・ギブソン

 

「"Mad Max"はある一定の型にはめるのが不可能な映画だ。あらゆる作風にクロスオーバーしていて、あらゆる要素を持つ。その意味では高度に洗練された映画なのだ」____バイロン・ケネディ

 

WEBSITES

Mad Max Movies com

オーストラリアのコアなファンPeter Bart氏が発信するマッドマックス3部作に関しては最古参級の超有名サイト。膨大な情報量を誇り、古くからの定着ファンに支えられている。メルの事は少ないが映画と車、フィギュア情報に関しては充実してて男性ファンが多い。毎年話が出るMad Max 4に関してもよく噂、ニュースを追っている。

 

AWARDS
アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞

 

Mel on the COVER

BRAVEHEART

Happy 15th Anniversary

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Variety, USA 1995
Variety, USA 1995

新しい年を迎えた。2010年。皆様におかれてもさらに良き年になりますよう。

日付けは1月2日になってるが、もう3日。1月3日と言えばメル・ギブソンの誕生日。「おめでとう、メル!」のついでに毎年この日に新年のご挨拶をしてる(^^)。

 

メル・ギブソンのファンサイトを運営する私にとっては、今年は楽しみが多い。公開を控えた2本の主演映画、監督するのが決まってるもの1本、春頃開始の主演作1本と久方ぶりに映画人メルがおおいに動く。できるだけ追っていきたいと思うが、また今年はたった4ページから初めた本サイトの10周年、さらにWhat Women Want 「ハート・オブ・ウーマン」のロスアンジェルスプレミアに幸運にも参加でき、幸運にも生身のメルギブソンに会えた記念すべき出来事の10周年も迎える。

10周年?! なんてこと、紀行文はそのうち書きます...などと言いつつ忙しさにかまけ、さぼってたら10年! 最近ひとしお思う。地球の自転が実は密かに速くなってるんじゃないかと....大昔古代マヤ人が予言してたのはこの事じゃないかと。しかし嘆いても仕方ない。自転は停まってくれないだろうし、やることはいっぱい。せめて10周年記念として上記プレミア紀行文でもアップしよう。

 

さて去年の暮れ続けてジャンルは同じ恋愛ドラマになるだろうが、全く毛色の違う2本を観た。ひとつは鑑賞券を得て久しぶりの劇場でロードショウとして、サンドラ・ブロック主演The Proposal「あなたは私の婿になる」を楽しんだ。

S・ブロックは好きな女優の一人だ。いったい美人なのかセクシーなのかよくわからない雰囲気が気に入ってる。コメディでは笑わせてくれるし、筋肉質に近い体つきに見えるがグラマラスなのもいい。

やり手のカナダ人キャリアウーマンがヴィザの更新ができないため、とっさに部下の若い男との偽装結婚を思いつき、彼の実家に行くはめになりドタバタが始まる。大都会シカゴからおおらかなアラスカに行くくだりは傑作。そこに行って部下の実家が土地の素封家でお屋敷のような家を見て驚くブロックの演技も最高。

しばらく見ればもう結末は推して知るべし。アメリカのロマンチック・コメディなら複雑な筋立てなし、不幸な結末なし、スピーディな演技とファニーな台詞、一人か二人の意地悪な妨害役...と約束通りの展開で、それでもブロックのうまいコメディエンヌぶりがおおいに笑いを誘い、ハンサムな相方、ライアン・レイノルズがちょっとすっとぼけた人のいい役回りで、あれよあれよと言う間に二人は本物の恋に陥る。ところでこのレイノルズ、確かにいわゆるイケメンで日本の女の子好みのように感じられたが、残念、私の好みじゃない。40歳くらいになったらどうかな。

安心して座席に身を預けられる映画の典型だ。問題提起や意識を刺激される事もあまりない。単純に楽しむ映画。この手の映画はアメリカならではだろう。アメリカの観客のためのアメリカ的ロマンスもの。以下に書くフランスの恋愛映画なんてきっとアメリカじゃはやらないだろう。

 

1962年フランス/イタリア合作 Le Repos Du Gerriere 「戦士の休息」。すでに別れてはいたが、妻だったブリジット・バルドーを主演に迎えたロジェ・バディム監督作品。同じ恋に陥っていく男女を描いてもこうも違うのかとあらためてフランス映画の妙を見せつけられた思い。この映画は昔一度劇場で見て、BB(ベベ)のふくれっ面の愛らしさにうっとりし、音楽の美しさに魅了されたのを覚えてて、今回ふと思い出しレンタルしたのだが、当時「戦士の休息」(原題通りの訳)と言うタイトルの意味するところが当時よくわからなかった。

偶然に出会った男に惹かれ一緒に暮らし始めるが、この男が何か病理的な暗さを持ち、不実なのだ。フランス映画、特に恋愛ものはアメリカの言ってみればわかりやすく結末まで読めてしまうようなプロットの作りよりも、なぜだかわざわざこちらをイライラさせるような演出や脚本になってる事が多い。実はそういうところも含めてフランス映画が好きなのだが、アメリカ的ストーリー展開に慣れてしまうと、とても不自然に感じられるかもしれない。

しかし実際の男女の心の機微とは単純なものではないし、はたからみれば不自然な行動や言動がつきものだ。この映画もそういう意味では単純でなく自然でない。つまり二人は知ってか知らずか心理的駆け引きをしてるのだ。駆け引きというより戦い。男が勝ってるように見えてその実、最後に笑うのは女。イタリアの廃墟の中で最後にBBにすがりついて愛を乞う男に対し、長い金髪を風になびかせ泰然と微笑むあのラストシーンがまさに戦い終えた戦士の休息なんだろう。つまり休息であってまだ戦いは続く...と匂わせる。男女の心の機微は尽きない。

2つの全く毛色の違う恋愛映画を見終わって、2つともそれなりに楽しめるが、私にとって心に残り、刺激を受け、女主人公になった妄想を楽しめるのは古くても不自然でも「戦士の休息」のようなフランス映画だなとあらためて認識した次第。

 


 

Last updated 10/23,2015

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