Enchiridion(エンキリディオン)って?- 始めるにあたって

サイトを運営しはじめのころ、まだブログなるものは存在せず、故に雑感や映画感想などをしばらくNotebookと題してHTMLでしたためていた。実はそれ以前つまり90年代5年間ほどは、パソコンすら普及してなくてアナログ、つまり紙のノートにせっせと手書きで覚え書きなどを書いていたわけで、ずっと使ってたNotebookなる名称はここに由来する。しかし本来私がつけたかった名はEnchiridionという。でもこれだとサイトを訪れた人が何のことかわからず、従ってスキップされるかもしれない....と当時は考えた。

 

だが見よ、今日この頃はブログの強力な普及のせいで、少々わけのわからないタイトルをつけても、中身に関心が持てれば読んでもらえる時代になった。ま、内容がおもしろくなく、読者に関心がなければタイトルがどうであれ違いはないが。

で、遅まきながらブログとして私もこの世界に参加するのだが、日記というよりも、かのアナログ時代を懐かしむ意味もあり、どちらかというと覚え書きといったものか。主なカテゴリーは好きな歴史(西洋、中東中心)関連、映画や本の感想、その他雑感というところ。もし関心を持ってもらえたら嬉しいことこの上ない。

 

そこでEnchiridion。これはラテン語で「ハンドブック」と訳される。9世紀ブリテン島に侵入したバイキング相手に生涯のそのほとんどを、侵略から守るための奔走と、病魔に冒されていたにもかかわらず、勉学と教育の普及に捧げ、ブリテン統一の気運をもりあげた英傑アルフレッド大王が感銘を受けたことをこまめに覚え書きにして常に肌身離さず携えていたノート。これがエンキリディオン。この大王の心に少しでもあやかりたいと拝借した次第。ただし言うまでもなく私は大王でもなんでもないので、このブログは単なる覚え書き。それでもずっと何かを学んでいたいという心は大王と同じ(かも)。といいつつ結局は雑感の寄せ集めにすぎなくなるおそれもあり。それでもいいじゃないか、とにかく始めてみなくては何も始まらない。

 

アルフレッド大王に関してはいくつか本があるが有名なのは大王と同時期に生きたウエールズの聖職者アッサー著のアルフレッド大王伝 (中公文庫)がある。聖職者だけあってその筆致は推して知るべしで本文自体は短くてすぐ読める。だが、本文の2倍はある解説と注釈だけでゆうに1冊分の8〜9世紀イギリス史になるくらい充実してる。ただしそのせいでしおりが3つくらい必要かも。

 

この本ではブリテン島に侵入してきたデーン人(バイキング)は異教徒といわれ、当然悪者扱いだ。土地は荒らすわ、略奪はするわ、すぐ協定は破るわで。だが待てよ、アルフレッド大王属する先住のアングロサクソン人も振り返ればケルト系先住民族のいる土地に勝手に入ってきて同じことをやったわけだ。だから初めのうちはピクト人や、ケルト系のブリトン、スコットに手を焼きっぱなし(5、6世紀のこの頃で有名なのは例のアーサー王伝説が筆頭)。アルフレッドの代になってもまだくすぶっていた。今だってくすぶってる。ケルトの子孫はイングランド人が大嫌いときてるものね。いつでもどこでも同じだ。仲良く住み分けることが難しいのは。

ところでアルフレッド大王をスクリーンに登場させた映画ってあるのかな? 知ってる方教えて下さい。

コメントをお書きください

コメント: 8
  • #1

    Southerly (金曜日, 11 12月 2009 17:20)

    お久しぶりです。

    サイトのリニューアルが済んだようですね。
    サイトのなかに巧みにブログもとり入れて、雰囲気もずいぶん変わりましたね。

    Enchiridionという単語。。。初めて知りました。これから、このブログでCarinyaさんがどのような文章を記していくのか楽しみです。

    ところで、ずいぶんと古い映画ですが、1969年に劇場公開された『アルフレッド大王』(Alfred The Great, 1969)というイギリス映画があります。残念ながら、ソフトは日本では発売されていませんが。。。

    クライヴ・ドナーが監督し、アルフレッドをデヴィッド・ヘミングスが演じ、共演者はマイケル・ヨークです。

    また、近日中にメールしますね。

  • #2

    Carinya (日曜日, 13 12月 2009 15:13)

    >#1 Southerlyさん
    コメントありがとうございます。更新がしやすいので変えました。おっしゃるように雰囲気は変わったと思いますが中身はほとんど変わらないはずです。しかしページ名が変わったりと、もしかしてリンクされてる方々に迷惑がかかってるかも...。
    そうか!そういえばD.ヘミングスのアルフレッド大王の映画なんとなく写真を見た覚えがあります。もちろん映画は見てないですが、こうなると見たいですね。

    さて、ブログももっとせっせと書かねば(^^;)

  • #3

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  • #4

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  • #7

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  • #8

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Mel on the COVER

BRAVEHEART

Happy 15th Anniversary

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Variety, USA 1995
Variety, USA 1995

新しい年を迎えた。2010年。皆様におかれてもさらに良き年になりますよう。

日付けは1月2日になってるが、もう3日。1月3日と言えばメル・ギブソンの誕生日。「おめでとう、メル!」のついでに毎年この日に新年のご挨拶をしてる(^^)。

 

メル・ギブソンのファンサイトを運営する私にとっては、今年は楽しみが多い。公開を控えた2本の主演映画、監督するのが決まってるもの1本、春頃開始の主演作1本と久方ぶりに映画人メルがおおいに動く。できるだけ追っていきたいと思うが、また今年はたった4ページから初めた本サイトの10周年、さらにWhat Women Want 「ハート・オブ・ウーマン」のロスアンジェルスプレミアに幸運にも参加でき、幸運にも生身のメルギブソンに会えた記念すべき出来事の10周年も迎える。

10周年?! なんてこと、紀行文はそのうち書きます...などと言いつつ忙しさにかまけ、さぼってたら10年! 最近ひとしお思う。地球の自転が実は密かに速くなってるんじゃないかと....大昔古代マヤ人が予言してたのはこの事じゃないかと。しかし嘆いても仕方ない。自転は停まってくれないだろうし、やることはいっぱい。せめて10周年記念として上記プレミア紀行文でもアップしよう。

 

さて去年の暮れ続けてジャンルは同じ恋愛ドラマになるだろうが、全く毛色の違う2本を観た。ひとつは鑑賞券を得て久しぶりの劇場でロードショウとして、サンドラ・ブロック主演The Proposal「あなたは私の婿になる」を楽しんだ。

S・ブロックは好きな女優の一人だ。いったい美人なのかセクシーなのかよくわからない雰囲気が気に入ってる。コメディでは笑わせてくれるし、筋肉質に近い体つきに見えるがグラマラスなのもいい。

やり手のカナダ人キャリアウーマンがヴィザの更新ができないため、とっさに部下の若い男との偽装結婚を思いつき、彼の実家に行くはめになりドタバタが始まる。大都会シカゴからおおらかなアラスカに行くくだりは傑作。そこに行って部下の実家が土地の素封家でお屋敷のような家を見て驚くブロックの演技も最高。

しばらく見ればもう結末は推して知るべし。アメリカのロマンチック・コメディなら複雑な筋立てなし、不幸な結末なし、スピーディな演技とファニーな台詞、一人か二人の意地悪な妨害役...と約束通りの展開で、それでもブロックのうまいコメディエンヌぶりがおおいに笑いを誘い、ハンサムな相方、ライアン・レイノルズがちょっとすっとぼけた人のいい役回りで、あれよあれよと言う間に二人は本物の恋に陥る。ところでこのレイノルズ、確かにいわゆるイケメンで日本の女の子好みのように感じられたが、残念、私の好みじゃない。40歳くらいになったらどうかな。

安心して座席に身を預けられる映画の典型だ。問題提起や意識を刺激される事もあまりない。単純に楽しむ映画。この手の映画はアメリカならではだろう。アメリカの観客のためのアメリカ的ロマンスもの。以下に書くフランスの恋愛映画なんてきっとアメリカじゃはやらないだろう。

 

1962年フランス/イタリア合作 Le Repos Du Gerriere 「戦士の休息」。すでに別れてはいたが、妻だったブリジット・バルドーを主演に迎えたロジェ・バディム監督作品。同じ恋に陥っていく男女を描いてもこうも違うのかとあらためてフランス映画の妙を見せつけられた思い。この映画は昔一度劇場で見て、BB(ベベ)のふくれっ面の愛らしさにうっとりし、音楽の美しさに魅了されたのを覚えてて、今回ふと思い出しレンタルしたのだが、当時「戦士の休息」(原題通りの訳)と言うタイトルの意味するところが当時よくわからなかった。

偶然に出会った男に惹かれ一緒に暮らし始めるが、この男が何か病理的な暗さを持ち、不実なのだ。フランス映画、特に恋愛ものはアメリカの言ってみればわかりやすく結末まで読めてしまうようなプロットの作りよりも、なぜだかわざわざこちらをイライラさせるような演出や脚本になってる事が多い。実はそういうところも含めてフランス映画が好きなのだが、アメリカ的ストーリー展開に慣れてしまうと、とても不自然に感じられるかもしれない。

しかし実際の男女の心の機微とは単純なものではないし、はたからみれば不自然な行動や言動がつきものだ。この映画もそういう意味では単純でなく自然でない。つまり二人は知ってか知らずか心理的駆け引きをしてるのだ。駆け引きというより戦い。男が勝ってるように見えてその実、最後に笑うのは女。イタリアの廃墟の中で最後にBBにすがりついて愛を乞う男に対し、長い金髪を風になびかせ泰然と微笑むあのラストシーンがまさに戦い終えた戦士の休息なんだろう。つまり休息であってまだ戦いは続く...と匂わせる。男女の心の機微は尽きない。

2つの全く毛色の違う恋愛映画を見終わって、2つともそれなりに楽しめるが、私にとって心に残り、刺激を受け、女主人公になった妄想を楽しめるのは古くても不自然でも「戦士の休息」のようなフランス映画だなとあらためて認識した次第。

 


 

Last updated 10/23,2015

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